
韓国のK-POP界隈で「サセン」という言葉を耳にしたことはありますか?
「サセン」とは、韓国語で「私生活」を意味する「사생활(サセンファル)」の略で、アイドルのプライベートに過度に干渉するファン、いわゆるストーカー的なファンを指します。
彼らの行動は、アイドルの日常生活や精神的健康に深刻な影響を及ぼすことがあり、韓国の芸能界では大きな問題となっています。
サセンの具体的な行動とは?
サセンは、アイドルの個人情報を不正に入手し、以下のような過激な行動を取ることがあります。
1. 電話攻撃
アイドルの個人番号を手に入れ、昼夜を問わず電話をかけ続ける。たとえば、あるアイドルグループのメンバーは、ライブ配信中にサセンからの電話攻撃を受け、配信を中断せざるを得なかったことがあります。
2. 自宅や宿泊先への侵入
アイドルの自宅やホテルの部屋に侵入しようとする。実際、韓国の人気アイドルグループのメンバーが宿泊中のホテルの部屋にサセンが侵入しようとした事件も報告されています。
3. カーチェイス
移動中の車を追いかけ、危険な運転を強いる。BTSのメンバーであるVは、一般の飛行機に乗りたいと望んでいましたが、サセンが隣の席を確保するなどしてプライバシーを侵害するため、チャーター機を利用せざるを得ないと明かしています。
4. 違法な個人情報の売買
サセンたちは、アイドルの電話番号やスケジュール、パスポート情報などを違法に取得し、それをSNSや闇市場で売買することもあります。
5. ステージやイベントでの妨害行為
ステージに乱入したり、イベントで不審な行動を取ることも。特に公開収録やファンサイン会では、サセンの行動が問題視されることが多いです。
サセンが引き起こした主な事件
サセンによる被害は数多く報告されています。いくつかの事例を紹介します。
1. 東方神起のユンホ毒物事件

2006年、東方神起のユンホが音楽番組の収録中にファンから受け取った飲み物に接着剤が混入されており、口が裂けるという被害を受けました。この事件は韓国国内でも大きな波紋を呼び、サセン問題への関心が高まりました。
2. 少女時代のテヨン拉致未遂事件

2011年、少女時代のテヨンがステージ上で突然、男性ファンに腕を掴まれ、ステージから連れ去られそうになる事件が発生しました。スタッフや他のメンバーがすぐに対応し、大事には至りませんでしたが、アイドルの安全が脅かされる事態として衝撃を与えました。
3. THE BOYZのソヌ襲撃事件

2024年、THE BOYZのメンバーであるソヌがサセンによって住居に侵入され、暴行を受けたとして現行犯逮捕されました。この事件により、サセン行為に対する法的対応がさらに強化されることとなりました。
サセンの存在がアイドルに与える影響
サセン行為はアイドルに深刻な精神的・肉体的ストレスを与えます。
プライバシーの喪失
サセンによる執拗な追跡により、アイドルは自由な生活を送ることが難しくなります。
精神的ストレス
常に監視されているというプレッシャーにより、不安障害や鬱症状を訴えるアイドルも少なくありません。
安全の危機
過去には物理的な暴力を受けるケースもあり、アイドルの身の安全が脅かされることもあります。
韓国芸能界のサセン対策
韓国の芸能事務所は、サセン対策としてさまざまな措置を講じています。
法的措置の強化
サセン行為をストーカー規制法違反として処罰する動きが強まっています。実際に、違法行為を行ったサセンが逮捕されるケースも増えています。
セキュリティ強化
アイドルの住居や宿泊施設の警備を強化。移動時の安全対策として、専用車やボディーガードを手配するなどしています。
SNSの監視
サセンがSNSを通じて個人情報を流出させることが多いため、事務所が監視を強化。
ファンとの距離の見直し
以前よりもアイドルとファンの距離が厳格に管理されるようになり、ファンサイン会などのイベントの安全対策も強化されています。
まとめ
韓国のK-POP業界において「サセン」は深刻な問題として認識されています。アイドルのプライバシーを侵害し、時には彼らの生命を脅かす行動を取るサセンの存在は、ファンダム全体にも悪影響を及ぼします。
サセン問題を解決するには、法的措置の強化やファン一人ひとりの意識改革が不可欠です。
アイドルを応援する上で、彼らの安全やプライバシーを尊重することが、真のファンとしてのマナーであることを改めて考えさせられます。
これからも節度を持って応援していきましょう!

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